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法律

相続手続きのポイントや注意すべき点

司法書士法人花沢事務所の代表をしております、花沢良子です。
今回から3回にわたり、相続、遺言、成年後見についてお話させていただきます。
今回は、相続手続きのポイントや注意すべき点についてです。

司法書士法人花沢事務所
花沢 良子
はなざわ りょうこ

誰にでも起こる相続の問題。
大事な人が亡くなって悲しむ間もなく相続の手続きをしていかなければならなくなります。
亡くなってから、10か月以内に相続税の申告と納付をする必要がありますので、相続手続きは、大体10か月をめどに終わらせるようにしましょう。
それまでの間に、亡くなった方の戸籍を出生から死亡まで取りそろえて、相続人の確定をし、相続財産の洗い出しや、評価をしていきます。そして、相続人のうち誰が何を相続するかを決める遺産分割協議をして相続する財産の名義を変更する必要があります。

相続手続の煩雑さは、種類の多さ(90種類以上あると言われています)はもとより、手続ごとの管轄官庁や取扱機関ごとに書類の様式が違うことに原因があります。(手続の種類に関しては下の表を参考に、あてはまるものを進めていただくことになります)
お葬儀が終わって、お礼や挨拶をしているうちに今度は四十九日や納骨、新盆等の法事の手配と重なりますから、かなり大変です。

種類 届出先・専門家
共通の手続き
遺言書の有無確認
相続人の調査(戸籍の収集)
相続財産調査(不動産・金融資産等)
遺産分割協議(協議書の作成,押印)
もらう手続き
生命保険(死亡保険金) 保険会社
簡易保険 郵便局
入院保険金 保険会社
死亡退職金 勤務先
共済年金・葬祭料 各共済会
団体弔慰金 共済会・互助会・協会
団体信用生命保険 銀行、機構
クレジットカード(保険確認) クレジットカード会社
葬祭費 役所
埋葬料 年金事務所
未支給年金 年金事務所
遺族年金・寡婦年金・死亡一時金 年金事務所
労災保険未支給保険金 監督署
雇用保険未支給失業給付 ハローワーク
遺族補償年金 監督署
医療費控除・所得税還付請求 税務署
引き継ぐ手続き
預金口座 金融機関
株券・債券 証券会社・発行法人
貸付金 貸付先・債務者
農協・信金・組合への出資金 出資先
銀行引き落とし口座 銀行
公共料金 各会社
ゴルフ会員権 所属ゴルフ場
借地・借家・賃貸住宅 地主・家主
市営・県営住宅 住宅供給公社
敷金・保証金 敷金・保証金の預け先
自動車・軽自動車 陸運局・軽自動車協会
自動車納税義務者 陸運局事務所
自動車保険契約 損害保険会社
電話加入権 NTT
NHK NHK
各種免許・届け出 管轄官庁
特許権 特許庁
音楽・出版著作権 (社)日本音楽著作権協会他
種類届出先・専門家
やめる手続き
預金口座・キャッシュカード金融機関
貸金庫契約銀行
借入金銀行、ローン会社、消費者金融
クレジットカード(免除確認)クレジットカード会社
運転免許証国家公安委員会
パスポート旅券事務所
身分証明書勤務先、福祉事務所、学校等
携帯電話電話会社
リース・レンタル契約リース・レンタル会社
JAF会員証JAF
デパート会員証デパート
フィットネスクラブ会員証フィットネスクラブ
インターネット契約プロバイダー
無料パス役所、交通機関
老人会など各種会員証各機関
不動産、登記関係
相続登記(不動産の名義変更)司法書士
所有権保存登記司法書士
不動産贈与登記司法書士
建物表示登記土地家屋調査士
建物滅失登記土地家屋調査士
土地分筆登記土地家屋調査士
土地境界確定土地家屋調査士
法人の役員変更登記司法書士
家屋の火災保険の名義変更損害保険会社
税務関係
所得税の準確定申告(4カ月以内)税理士
相続税の申告(10カ月以内)税理士
裁判関係
遺言書の検認手続(開封)司法書士・弁護士
遺言執行者の選任司法書士・弁護士
遺言内容の執行司法書士・弁護士
借金などの相続放棄司法書士・弁護士
遺留分減殺請求司法書士・弁護士
裁判外での協議司法書士・弁護士
分割協議の調停・裁判弁護士

相続手続をするにあたってのポイントは

  • 誰が相続人になり、どれだけ相続する権利があるか。
  • どのような遺産があり、その価額(評価)がいくらになるか。
  • 各種相続手続はいつまでに行わなければならないか。
    遺言書の通りになるか、遺産分割協議が成立するか

ということです。

1. 誰が相続人になり、どの程度相続する権利があるか。

→ 法定相続人と法定相続分

法律では、相続人について、次のように定めています。

・配偶者は常に相続人になる。
・子供がいれば、子供が相続人になる。(第一順位)
・子供がいなければ、直系尊属(父母や祖父母)が相続人となる。(第二順位)
・子供も直系尊属もいなければ、兄弟姉妹が相続人となる(第三順位)

その法定相続分は以下の表の通りです。

※子供・父母・兄弟が複数いる場合は、その人数で等分します。

そして、誰が相続人になるかを証明するためには、戸籍謄本等の書類を取得する必要があります。

・亡くなった方の出生から死亡までの戸籍・除籍・改製原戸籍
(子供がいない方は、亡くなった方のご両親の出生まで遡る必要があります)
・相続人全員の戸籍謄本

以上のように、古い戸籍等を取得しなければなりませんし、本籍地の役所でしか取得することができません。特に兄弟が相続人になる場合は、膨大な量の戸籍を取得しなければなりません。
相続手続をご自身で行う場合の最初のハードルになることが多いです。

2. どのような遺産があり、その価額がいくらになるか。

「遺産」とは、亡くなった方が残した「権利と義務」のことを指します。
亡くなった方名義のもののほとんど全てが当てはまります。
不動産や預貯金、株式、車、家財、宝石類などのプラスの財産もあれば、借金や未払いの税金や医療費等のマイナスの財産も含まれます。

どのような遺産があるのかを調査し、それぞれの価値がいくらになるのかを計算する必要があります。その結果、マイナスの財産が多ければ、「相続放棄」の手続をすることを検討しなければなりませんし、誰が何をどのくらい相続するかを決めなければなりません。

しかも、「相続放棄」の手続をするには、「自分が相続人であることを知ってから3ヶ月以内」に家庭裁判所に申立をしなければなりませんので、相続財産の調査・評価はそれ以前に終わらせなければなりません。

では、遺産はどのように評価すればよいのでしょうか?
一般的には相続発生時(死亡日)の時価で計算することになりますが、民法(相続法)と税法上では、遺産の対象とその評価方法が異なるものもありますので、注意が必要です。

代表的な例が、「受取人指定のある生命保険金」です。
指定されている受取人の財産になりますので、「遺産」には含まれず、遺産分割の対象にはなりません。しかし、相続税の計算をする場合には、「みなし相続財産」としてその金額が相続財産に加算されることになります。(別途、控除枠はあります)

このように特殊な取扱をする財産もありますので、場合によっては早めに専門家に相談することをお勧めします。

3. 各種相続手続はいつまでに行わなければならないか。

相続手続の流れはおおまかに、以下の図のようになりますが、中には期限のある手続もありますので、注意が必要です。

最初に来る大きな期限が3ヶ月です。
亡くなった方の債務を負担しないようにするためには、家庭裁判所に対する手続きが必要となります。一度放棄をするとその後、他に財産があったことがわかっても取り消すことができなくなりますし、亡くなった方の遺産を使ってしまったりすると原則として裁判所に相続放棄を認めてもらえなくなるので、注意しましょう。
「相続放棄(または限定承認)の手続をするか否かを決める」には死亡日から3か月以内にしなければなりません。
3ヶ月というと時間がありそうな気もしますが、それまでの間に、@戸籍を収集して、相続人を確定し、A相続財産の調査と評価を済ませておく必要がありますので、意外と余裕はありません。

次に、4ヶ月以内に「準確定申告」をしなければなりません。
所得税の申告の必要のある方が亡くなった場合に必要となる手続です。
所得税は、毎年1月1日から12月31日までの1年間に生じた所得について計算し、その所得金額に対する税額を算出して翌年の2月16日から3月15日までの間に申告と納税をすることになっています。
しかし、年の途中で死亡した人の場合は、相続人が、1月1日から死亡した日までに確定した所得金額及び税額を計算して、相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内に申告と納税をしなければなりません。これを準確定申告といいます。

最後に「相続税の申告・納付」です。
原則として、相続税の基礎控除額を超える相続財産がある場合には、死亡の日から10ヶ月以内に行わなければなりません。
ですので、それまでの間に、遺言書がある方は遺言書に沿って名義変更をし、遺言書がない方は、相続人全員で遺産分割協議をしなければなりません。どうしても協議ができない場合は、家庭裁判所で調停や審判をする必要がありますし、相続人の中に未成年者がいたり、認知症の方がいるような場合は、それぞれ、「特別代理人」や「成年後見人」を家庭裁判所に選んでもらう必要があります。
遺産分割が済んでいないことを理由に、相続税の申告期限を延ばすことはできません。

また、注意しなければならないのは、申告だけでなく、「相続税の納付」までを10ヶ月以内に済ませなければならないという点です。

現金や預貯金が多く、そこから相続税額をまかなえる場合はとくに問題はありませんが、不動産等の財産が多く、その不動産等を売却し、現金化しなければ相続税を支払えないような場合はとくに注意が必要です。
いざ売却をしようとしても、想定していた価格で売却できなかったり、境界の確定のため、測量をする必要があったり、隣地の所有者と境界でもめてしまったりして、期限までに売却できないこともあります。

期限までに申告・納付ができないと、延滞税が発生することにもなりますし、利用できるはずだった控除が利用できなくなるなどの不利益が発生することになります。

しかも、これらの手続の他に、葬儀や法要に関する準備や手続も同時に行わなければなりません。 できるだけ、遺された家族の負担を軽減してあげたい。 そのためには、相続発生前、生前に準備をしておくことも必要になります。 そこで、次回は「遺言」のお話をさせていただく予定です。

○○ ○○

昭和57年 司法書士事務所を開業。
平成20年 司法書士法人花沢事務所を設立。
現在は、丸の内、横浜、横須賀の3拠点にて、「お客様の立場に立ち、お客様にとっての最良のご提案をすること」を心掛け、不動産取引、相続手続、成年後見等を中心に幅広い業務を行っております。
近年では、相続・終活等のセミナーの講師も多数行っております。

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