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  2. 相続対策 第1回:生前贈与の留意事項

相続対策 第1回

生前贈与の留意事項

東海東京ウェルス・コンサルティングの安藤 光利です。
今回より相続対策をテーマにコラムを掲載させていただきます。 第1回目は、「生前贈与の留意事項」についてです。

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東海東京ウェルス・コンサルティング
安藤 光利
あんどう みつとし

平成27年からの相続税の基礎控除の引下げに伴う増税により相続対策に関心をよせる方が増えています。そして、その相続対策の中で最も活用されているのが「生前贈与」ではないでしょうか。今回のコラムでは、国税庁の統計資料から贈与税の申告状況や相続税の税務調査の状況をもとに生前贈与の活用状況と失敗しないための留意事項をご紹介いたします。

@ 贈与税申告状況:生前贈与される方が増えています!

贈与税として一般的に適用される暦年課税では、年間110万円の基礎控除があり、1年間(1月〜12月)に贈与で受取った財産の合計額から110万円を差し引き、それを超えた部分に対して10%〜55%の税率により課税されます。
以下は、国税庁の統計資料から毎年の贈与税の申告状況をまとめたものです。
ご覧の通り、平成21年から平成27年の6年間で贈与税の申告をされる方は、右肩上がりで増えており、申告件数で1.7倍、申告納税額で2.6倍にも増加しています。贈与税の申告は原則110万円を超える贈与を受けた方が行いますので、贈与税を払ってでも贈与される方が増えているということになります。なぜでしょうか…?

(国税庁資料をもとに東海東京ウェルス・コンサルティングが作成)

答えは、贈与をせずにそのまま相続時に財産を引継いだ場合、それ以上の税負担がかかるからです。110万円の基礎控除の範囲内で贈与されている方を含めるとさらに多くの方が贈与を行っていると言えます。

次の世代へ財産を承継する方法として、「相続による承継」と「生前贈与による承継」がありますが、日本の税制では、相続時には相続税、贈与時には贈与税の課税負担が生じます。その中で今回、相続税増税により相続時に承継した場合の相続税の基礎控除が引下げられ課税負担が増えてしまった訳ですから、その分、「贈与税の基礎控除を多く使う。」または、「相続税より少ない税負担で承継できるのであれば生前に贈与してしまう。」という方が年々増えてきているのです。
そして、この傾向は今後も続くものと考えられます。

A 相続税の税務調査:申告漏れの第1位は現預金!

以下は、国税庁の統計資料から平成26年7月〜平成27年6月までに行なわれた相続税の税務調査の状況です。
平成24年に発生した相続を中心に1.24万件の実地調査がされ、うち82%、1.01万件の申告漏れ等が指摘されています。1件あたりの申告漏れ金額は、平均2,657万円、それによる追徴税額は、平均540万円となっています。平成24年分の相続税申告件数(被相続人)は5.2万件となっていますので、相続税を申告した方の23.8%、約4件に1件は税務調査が入った計算になります。
申告漏れ相続財産金額の内訳をみると、現預金〔1,158億円(35%)〕が最も多く続いて有価証券〔490億円(15%)〕、土地〔414億円(13%)〕の順になっています。現預金は過去の統計でも常に第1位となっています。

(国税庁資料をもとに東海東京ウェルス・コンサルティングが作成)

そして、「現預金」の申告漏れの要因の1つに「名義預金」があります。
「名義預金」とは、名義は相続人等のものですが、実質的な所有者は亡くなられた被相続人の方と認定された預金です。税務調査で名義預金として認定された場合、亡くなった方の財産として相続財産の額に加算して相続税を計算し直し、その分追加の相続税額が課せられます。
この中には、故意に隠すなどの悪質なケースもありますが、特に悪意もなくご本人はごく普通に生前贈与をしてきたつもりの預金なども多くあると考えられます。
これはどうしてでしょうか…?

B 失敗しないための生前贈与:名義預金に気をつけて!

答えは、「名義預金」として認定される場合があるからです。「名義預金」として認定される場合として例えば、こんなケースがあります。
お子様やお孫様の将来のためにある程度の資金を贈与してあげたいと考える方は多いと思います。ただ、あくまで将来のため…であって、今直接お金を渡してしまうと例えば車や海外旅行などの他のことに使ってしまいそうなので、お子様やお孫様の銀行口座を作ってそこに資金を毎年入金するけれども預金通帳や印鑑は渡さずに自分で持っている。
という方はいませんか?
基礎控除の範囲内での贈与なので贈与税もかかるわけでもなく、相続時に財産を隠すつもりもなく、お子様たちの将来のために資金を積み立てているだけです。ところが、相続後の税務調査で名義預金として認定されてしまうケースがこのような預金なのです。

相続税の税務調査では、他の名義であっても実質的所有者は誰かという点がポイントとなります。

    • その財産を管理しているのは誰か
    • その財産を処分することができるのは誰か
    • その財産からの収益は誰が受取っているか

といった点です。上記の例でみた場合、名義人のお子様やお孫様は、預金通帳と印鑑を管理していません。また、その預金を使いたい時に使うことはできません。もしかしたら、贈与された事実さえ知らないケースもあります。このようなケースでは、税務調査の際に名義預金と認定される可能性が高いと言えます。

せっかくの長年の贈与が無駄にならないように、贈与した際は以下の点に留意しましょう。

@ 贈与の証拠を残す ・贈与契約書
・贈与税の申告など
A 贈与後の資産管理は受贈者で ・通帳・印鑑等の管理
・贈与財産の処分(引出し、売却等)
・利子、配当等の収益の受領 など

生前贈与でお子様やお孫様に資産を承継する際には、単に資産を渡すだけでなく、その資産を「将来どのように使って欲しいか。」「どのように管理して欲しいか。」などの“想い”も一緒に伝えることが大切だと思います。

ワンポイントアドバイス

「…そうは言っても、やはり無駄遣いが心配!」という方には、その“想い”にあわせた形で資産運用・管理を行ってみませんか。例えばこんな風に…

  • ● 使用目的は無いが将来のためにしっかり運用して欲しい。
    贈与した資金をNISAやジュニアNISAなどの非課税運用で積み立てる。
  • ● 相続がおこった時にまとめて渡したい。
    お子様が契約者となり贈与した方を被保険者とした生命保険に加入します。そして、贈与資金を保険料として使い、将来相続が発生した時に生命保険金としてまとめて資金を受取れる仕組みを作る。
  • ● 長期保有している株式を引継がせたい。
    長期保有されている株式を贈与し、お子様やお孫様は配当金や株主優待を受取る。

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ファイナンシャルプランナーとして相続対策や証券税制を中心にお客様の個別相談にお応えするコンサルティングの他、お客様向けセミナーや金融機関向けの研修などを行っています。

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