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大人対談【大人対談(第7回) 野口 健 × 南 美希子】

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【大人対談(第7回)】世界一の冒険家に学ぶ、夢をかなえるチカラ 野口 健 × 南 美希子

富士山清掃で見えてきたこの国の光と影

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世界遺産登録、取り消しの危機!

南

野口さんの著書『世界遺産にされて富士山は泣いている』を読んで衝撃を受けました。目からウロコの事柄ばかりで、2016年2月1日までにユネスコの下部組織のイコモスへ環境保全策の報告書を出さないと、取り消しになるかもしれないんですね。

野口野口

世界文化遺産に登録されたものの、実は「富士山を日本人がどうやって守っていくのか」というイコモスからの宿題があって、この宿題を期限までにクリアしなければならない。いわば条件付きの仮合格だったわけです。下手をすると警告が出るだろうし、それでも放っておいたら危機遺産になる。もし、富士山が登録取り消しになったら世界的なニュースでしょう。ユネスコからすると、他の世界遺産に対する「お前たちも気をつけろよ」という、いわば格好の見せしめになるわけです。

南

野口さんは、世界遺産になって人が増えるとマイナス面も多いと危惧されています。

野口野口

イコモスの富士山に対する宿題というのが、それ以前から国内で指摘されていた環境保全の問題と、実は重なっているんですね。世界遺産になったことで環境保全の義務が生じて、しかも、今回は厳しい締め切りがあるわけですから、国も自治体も対応せざるを得ないでしょう。入山規制など、少しでも良い方向に変化があれば、そこで初めて世界遺産になった意味があったと言えるのだと思います。

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南

野口さんは富士山の清掃活動を2000年からずっと続けています。ゴミもそうですが、し尿問題が大変ですね。

野口野口

特に5合目から上では大きな問題です。現在のトイレの数だと夏のハイシーズンの間、処理できるのは20数万人分だそうです。ところが、実際に使う人は30数万人。けれども世界遺産になったので、新たにトイレを作るというのは極めて難しい。携帯トイレなどの簡易な道具もありますが、夏の富士山に登る人のほとんどは素人なので、小さな袋に用を足してカバンに入れて持って帰るというのは、かなり抵抗があると思います。要は、登山者を10数万人減らさないと環境が保全できないということなのです。

モラルだけでは、もうコントロールできない

南

同じ富士山でも、樹海のほうは不法投棄が問題になっています。初めて樹海に入ったとき、「これが日本か」と非常にショックを受けたそうですね。

野口野口

樹海には便器とか注射器とか、処理にコストがかかるたちの悪いゴミが運ばれてきて、年中捨てられています。欧米・豪州など先進国の国立公園で、不法投棄が社会問題になっているような場所は全くありません、僕の知る限り。確かにアメリカの国立公園では入場料が必要だし、ピストルを持ったレンジャーがたくさん見回りをしていて、ゴミを捨てたらすぐに逮捕されます。だから、不法投棄はあり得ません。けれども、そういう厳しい規制がない国でも、そんな問題は起こっていないのです。

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南

富士山は世界的に有名ですからね、情けない話です。観光立国、環境立国を目指しているはずの日本ですが、そういう意味では、象徴的なお話だと思います。

野口野口

僕が行くネパールヒマラヤのシェルパの子供たちだって、小学校の教科書に載っているから知っているんですよ。富士山の標高はヒマラヤの村より低い。けれども、あの左右対称の形はなかなかないし、背景が空しかないというのもいい。富士山の周囲にたくさん山が見えたら、ぜんぜん違う印象でしょう。だから、遠くから見て美しい。けれども、近くに行って樹海を見たら不法投棄だらけ……。日本のA面、B面と言うか、光と影と言うか。病んだところも含めて、日本の社会の縮図かもしれません。全国どこでも、富士山で起こっているようなことが起こっているのではないでしょうか。

南

富士山には、入山規制も入山料も必要でしょうか。

野口野口

両方やるべきだと思います、それが国際基準ですから。いま日本では、「ゴミの持ち帰りに協力してください」なんですね。つまり、お願いなんです。けれども、一部の外国人を中心に「協力なら協力しなくてもいいでしょ?」という言い分が横行しています。「禁止とか罰則とか書いてくれれば捨てないよ」と。文化の違いもあるので、個人のモラルに期待するだけではもうコントロールできないと思います。

南

野口さんは登山鉄道というアイデアも提言されています。

野口野口

本数によって事実上の入山規制ができるでしょう。いま、ほとんどの人が5合目まで車で行って登りますね。そこを鉄道にすると、本数によってコントロールできますから。鉄道は冬も走るから地元にとってのメリットもある。夏に集中している観光客が冬も来るようになって、年間通してみたら、これまで通りのお金が地元に落ちるはずです。地元はメリットがないと納得しませんから、良い落としどころだと思います。

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プロフィール

野口 健

1973年アメリカ・ボストン市生まれ。亜細亜大学卒業。植村直己氏の著書に感銘を受け、登山を始める。99年エベレスト(ネパール側)の登頂に成功し、7大陸最高峰世界最年少登頂記録を25歳で樹立。以降、エベレストや富士山に散乱するゴミ問題に着目して清掃登山を開始。2007年エベレストのチベット側から登頂に成功。近年は地球温暖化による氷河の融解防止に向けた対策、日本兵の遺骨収集活動などにも尽力。亜細亜大学客員教授、了徳寺大学客員教授、東京都レンジャー名誉隊長、山梨県富士山レンジャー名誉隊長。

南美希子

1956年、東京都生まれ。聖心女子大学国語国文科3年時にアナウンサー試験に合格し、テレビ朝日に入社。情報・クイズ・歌番組などを主に担当し、特に伝説のOL向け情報番組「OH!エルくらぶ」の司会を長年務め「元祖女子アナ」として広く知られている。現在は、テレビ・ラジオをはじめ、エッセイストとしても活躍中。ビジネススキル、美容、恋愛、女性の生き方、ワークライフバランスなどをテーマに講演も行う。

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