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大人のマネー術 大人対談【大人対談第3回 手嶋龍一 × 南 美希子】

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【大人対談第3回 インテリジェンスと投資の深い関係 手嶋龍一 × 南 美希子

石炭から石油へ。母、そして株の思い出

「当たり前じゃないか」と母が……

お父さまは北海道の芦別で、独立系の炭鉱主でいらっしゃった。手嶋さんはNHKに入局する前、株で大相場をあてた経験があるそうですが。

手嶋龍一

手嶋

「黒いダイヤ」の時代を経て、父が亡くなり、母が残務整理をしていた、そんな時代の話です。仕事柄でしょうか、無配に転落した炭鉱株をたくさん持っていました。1970年代に入ると、日本列島改造論の影響もあって、溢れたマネーが価値の乏しい炭鉱株にも流れ込み、するすると値上がりしていきました。ある程度まとまった余剰資金が手元にあったのです。

それを元手に投資したわけですね。

手嶋

ぼくは若かったものですから、株価収益率がどうだと理屈をこねていたのですが、母は剛毅な人でして、「そんなくだらないことをいっているからダメなんです」と一蹴されました。テクニック派じゃなく、徹底したアート派だったわけですね(笑)。「うちの石炭は石油に負けたんだから、すべてを石油資源株につぎ込みなさい」というんです。

シンプルな発想ですが、なんだか、とても説得力があります。

手嶋

ええ、シンプルであることこそベストといいます。ただ、ちゃんと油を掘っている会社じゃないとダメというのです。実際に石油の鉱区をもっていた上場会社は、帝国石油とアラビア石油。「どっちに?」と聞いたら、母は「当たり前でしょう。アラビアのロレンスのほうが雄大でいい」というのです。こういうアート派には抵抗しないほうがいい。

そのほうが意外と当たるのかもしれませんね。

天下動乱を株価が先取りする

手嶋

アラビア石油という株は、投資の対象としては、まったく妙味がないと言われていました。証券会社もまったくすすめない。なにしろ値動きがないんですから。持てる資金の全てをアラビア石油の株に投じたのです。そして、忘れていた頃に、語り草になった「アラビア石油の大相場」が突如やってきたのです。あと知恵でいえば、第4次中東戦争と続くオイルショックを株価がひとり予見していたのでしょうね。

南美希子

一本調子の値上がり、ストップ高の連続だったわけですね。

手嶋

イギリスの有名な戦略家のことばで、「マーケットの需給のバランスを超えて、株価やモノの値段がするすると動くときには、こころせよ。それは天下動乱の兆しである」というのがあります。つまり、まだ起こっていない天下動乱を株価が先取りをする。そうした現象はときどき起きるのです。アラビア石油株の高騰はその典型でした。第4次中東戦争というのは、あの情報大国イスラエルも、まったく油断をしていた中で奇襲をくらったのですから。

値上がりすることはしばしばありますが、高値で売りぬけられるかどうかは、まったく別の話ですよね。

手嶋

おっしゃる通りです。たまたま土佐の旅館に長逗留していたのですが、旅館のおかみさんが「鎌倉のお家に電話を」と桂浜に駆けつけてきた。母でも亡くなったのかと思ったのですが、「新聞も見ていないのか。アラビア石油が暴騰している。すぐに帰ってきて証券会社に詰めなさい」と、毎日、証券会社に通って、機を見て売り始め、ほとんど高値で売り抜けました。そこが天井でした。

手嶋龍一

うまくいったわけですね。

手嶋

証券会社の人がぜんぶ現金にしてくれました。テーブルに札束の山を並べて、ポラロイドカメラで記念の写真を撮ってくれました。むろん、そんなことは忘れていたのですが、結婚したあと、妻が本を整理していたら、ハンナ・アーレントの『全体主義の起源』からポラロイド写真がぽろりと(笑)。「これはなに?このお金はどこにいってしまったの」と追及されたのですが、お金なんてのは、使えばあっさりなくなるものなんですよ。

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プロフィール

手嶋龍一のプロフィール

1949年、北海道生まれ。慶應大学経済学部卒業後、NHK入局。元 NHK ワシントン支局長として、9.11テロ事件では11日間にわたる24時間連続の中継放送を担当。独立後に発表した『ウルトラ・ダラー』(新潮社)は、日本初のインテリジェンス小説と呼ばれ、33万部のベストセラーとなる。慶應義塾大学大学院教授としてインテリジェンス論も担当し、外交・安全保障を中心に後進の指導にも積極的に取り組んでいる。最新刊は『賢者の戦略―生き残りのためのインテリジェンス』 『知の武装─救国のインテリジェンス』(佐藤優氏との共著、新潮社)など著書多数。

南美希子

1956年、東京都生まれ。聖心女子大学国語国文科3年時にアナウンサー試験に合格し、テレビ朝日に入社。情報・クイズ・歌番組などを主に担当し、特に伝説のOL向け情報番組「OH!エルくらぶ」の司会を長年務め「元祖女子アナ」として広く知られている。現在は、テレビ・ラジオをはじめ、エッセイストとしても活躍中。ビジネススキル、美容、恋愛、女性の生き方、ワークライフバランスなどをテーマに講演も行う。

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